2020年1/2振り返り

もう8月末になってしまったけれど、続く2020年の下半期に向けてちょっと立ち止まって今までのことを振り返りたいと思います。

 

節目の年と呼ばれる30歳を迎えて数ヶ月経ち、「何かを極めることは、持て得る選択肢をいつでも捨てられること」という気持ちとの向き合い方が2020年の私にとって重要課題なのかなと思っています。

 

あまりにも恐れ多い例だけど、いまの気持ちを素直に書くとアスリートや芸能人が絶頂期に表舞台を退くor一流有名企業のトップが早期退職して山奥暮らしをする感じに近いものがあります。

 

こういったニュースを日常生活で見かける度に、きっとここまで来るのに美味しいスイーツを我慢したり想像もつかないトレーニングや自己研鑽を重ね、辛酸を味わってきたのだろうと思いつつも「まだ続けられるのにもったいないなぁ」と疑問を抱いてきました。

 

去年は様々な面で、仕事を通じて自身の専門性を磨く点や学びに関して一区切りを迎えました。こういった経験から私自身も人間として成長できたと感じているのですが、2020年も半分が過ぎこれまでのことを振り返ってみると、なんとなくアスリートや芸能人が絶頂期に表舞台を退く意味が分かってきたような気がします。

 

冒頭でも触れましたが「何かを極めることは、持て得る選択肢をいつでも捨てられること」だという意識で、20代前半からずっと仕事や勉強に取り組んできました。アスリートや芸能人と違って私には天賦の才能は無いし一切合切を犠牲にして捧げてきたわけではないけれど、誰かと会う時間・休日に遠出したりするゆとり・自身の健康・服飾につぎ込むお金などはやはり周りの同年代の人よりも犠牲にしてきた側面が強かったように思います。

 

特に25歳辺りからは、ちょっとした転機が頻繁に起き、小さい山々を登るような自分との戦いの日々が続いていたので、去年獲得した達成度や充実感はかなりのものでした。25歳から28歳まで過ごした日々は、やる事なす事が全て新しく、間違いなく現時点で人生において一番頑張った時間だったし、まわりと比較しない自分の長所を活かすことができたクリエイティブな日々でした。自分の気持ちの持って行き方がうまくなったり、義務感から楽しさを見出せるようになったのは大きな成長だと我ながら思います。

 

その一方で、去年の冬にかけて20代半ばから続いた必死さや慌しさにはもう幕を降ろそうという気持ちも出てきました。前述の通り、小さい山々を登るような様々な転機は、いわば戦いの時間でもありました。登れると思っていたのに思うように登れなかったり、辛くて自分一人では登れない山々もたくさんありました。山道の中では、恩師や友人との別れもあり、悲しみに暮れた日もありました。

 

振り返ってみると20代最後となった29歳の私は、周りから「もったいないしまだまだやれるよ」と言われながらも戦いから一度離れ、自分の打ち込めることから距離を取ろうとしたという意味でまた一つ転機を迎えていたのかもしれません。去年は友人や家族と休日を楽しめる時間を過ごせるようになり、なんとなく気持ちが落ち着いたように思っていました。

 

 けれど、今年に入ってから「自分にとって大事なことのために他の選択肢を捨てたり犠牲にするのは辞めて、自分にとって大事なことを守り周りの人と楽しい生活を送っていくためにも、持てうる選択肢をより豊かなものに広げていきたい」と徐々に考えるようになってきました。

 

コロナの影響が仕事に波及して受験できなかったのですが、いま、私は調剤事務管理について学んでいます。私を知る人からすると、一見わたしの仕事やこれまで学んできた事と全く畑違いのように思われるかもしれません。

 

ですが、これは幼い頃からの夢と大学時代の研究の延長でもあり、勧められて一度は反故にした選択肢への再挑戦でもあり、選択肢を豊かなものにするための試みでもあります。

 

元々幼少期は人を癒せる魔法使いになりたくて、学校から帰って来てからほうきに乗る練習をしたり(黒歴史)、魔女が使う薬草やお花にどんな効果があるのかを自分なりに図鑑で調べたりしていました。大学では西洋中世史を専攻してきたので、血で血を争う戦いのなかで、歴史と文化の中で魔術がどのように扱われて来たのか学んできました。

 

そこで傷ついた人をどうやって手当てをしてきたのか興味を持ちアロマテラピー検定を取得したタイミングとほぼ変わらない頃に今の仕事についたのですが、非正規での下積みが一般的なキャリアの中で、体調を崩し何度も辞めようと思い転職活動をしていた時期がありました。

 

そんな時に勧められたのが調剤事務のお仕事でした。幸い私は人との縁に恵まれ、いまのお仕事を続けることができていますが、将来はいまの仕事と医療や福祉に関する教育現場での経験やこれまでの学びを有機的に結び付けられるような仕事に発展させていきたいと考えています。

 

そして、もしこの仕事から離れたり別な場所で生活を営むことがあった時のことにも備えられるようコツコツと自分の選択肢を広げるために新しいものに触れたり学び続けていきたいし、自分にとって好きな事や大切な人を守るために、今は敢えて他のことに打ち込んだり新たな景色を観に行く旅へ出かける必要があると感じています。

 

週明けは9月。

時期的にそろそろ本格的に下半期モードに入りそうですが、無理せず自分の気持ちを大切にして小さな楽しみを見つけながら生活していきたいと思う今日この頃です。